マクルーアの理論
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・C.R. マクルーア Planning for Library Service : Lessons and Opportunities, by Cherles R. MaClure. in "Journal of Library Administration," v.2, no.2-4, part I : Background and Development of Library Planning, p.7-28, 1981.
(C)1982 by The Haworth Press Inc.を参照
マクルーアはプランニングの重要性が認識されない理由として、次の4点を挙げている。
- 実務から遊離した「あるべき論」
- 実務家と理論家との見解の相違
- 「チーフの仕事」論
- 教育的機会の不足
そして「危機的状況にあってはもはや(プランニングは)”贅沢品”ではありえない。」という危機意識を表明し、プランニングの利点として次の8点を挙げている。
- 不確実性と変化への合理的対応
- 目的への注意の喚起
- 資源配分の優先順位付け
- 組織内の各レベルでの責任の明確化
- 評価のための情報収集による組織的活動のコントロール
- 上位機関への情報提供
- 外部からの情報の投入の強化
- 将来への組織の方向づけ
マクルーアの掲げるプランニングのための項目は次の通り。
理念
- 全般的な概念の基礎またはモデル
- 図書館の使命
- 仮定の明確化
- 制約条件の認識
- 記述されたプランニングの目的と期待
- スタッフ/市民参加の範囲と限定
需要
- データ収集方法(自前のまたは出来合いの)
- データ収集の信頼性と有用性
- データ収集の技術
- データ分析の複雑さ
- 基準の明確化と定義
- 問題点と機会の明確化
- 需要調査の強調:ユーザー、コミュニティ、スタッフ、資源、運用、管理等
目標
- 選択肢の明確化と比較
- 理念と需要調査の関連(補強)
- 承認されうる目標と目的の基準
- プログラム(実行計画)と組織的な目標・目的との違い
実行
- 作業と責任者とを割り振る手順
- プログラム予算または全般的な予算(獲得)上の影響力の開発
- 需要調査との関連
- 試行のための技術
- 実行中の公式のフィードバック
管理
- スタッフ研修(管理を含む)の提供
- プランニングを利用する組織構造の開発
- 外部コンサルタントの起用
- 適切な個人に組織的な情報を提供するための情報・通信システムの開発
- プランニングの責任者の任命
評価
- プランニング手順の自己割り当ての技術
- 目標達成の効率・有効性
- 外部への影響力(効果)の明確化
- 業績評価基準の適切性の確定
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