私大図協・東・2000-16
私大図協・東・研・2000-9
2000年5月8日
私立大学図書館協会
東地区部会
加盟大学図書館長 殿
私立大学図書館協会
東地区部会長校
成城大学図書館
館長 木村周市朗
同研究部担当理事校
獨協大学図書館
館長 梶山 皓
私立大学図書館協会2000年度東地区部会第1回研究会開催について
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、このたび標記の研究会を下記のとおり開催いたしますので、貴館からの参加について、よろしくお取り計らいのほどお願いいたします。
なお、参加の申し込みにつきましては、お手数ですが、同封の申込書に必要事項をご記入のうえ、5月22日(月)<必着>までにご返信くださいますようお願いいたします。
記
1.日 時 2000年6月9日(金) 13:00〜17:00
2.会 場 実践女子大学 香雪記念館 101大教室
住 所:東京都日野市大坂上4−1−1
JR「日野駅」から徒歩12分
TEL:042−585−8829(図書館)
FAX:042−589−7193(図書館)
3.講 演
今回の講演の趣旨につきましては、別紙「著作権に関する講演会のお知らせ」をご参照下さい。
(1) 「図書館機能の変化と著作権」 (13:30〜15:00)
青山学院大学学長 半田 正夫 氏
《演題要旨》
かつて図書館は自館が所蔵する図書・資料の閲覧や貸出業務を行うことのみをその職務としていましたが、最近ではコピーサービスが主要な地位を占め、さらにはデジタル技術やネットワーク技術の急速な発展により、図書のデジタル化やネットを通じての情報の伝達などが行われようとしています。このような図書館機能の変化に著作権法はどのように対処しているのか、またどのように考えたらよいのか、について考えてみたいと思います。
(2) 「日本複写権センターと大学図書館との交渉経過と今後の見通し」 (15:15〜16:45)
慶応義塾大学三田メディアセンター事務次長 加藤 好郎 氏
《演題要旨》
大学図書館は、学術研究の情報流通を実現するためには、図書館間の分担収集・相互協力を益々活発に推し進めなければなりません。そのためには、学術情報ネットワークの整備、情報資源の有効活用が不可欠であり、それにはFAX等による複製物の提供、あるいはインターネットを介した電子的な方法による提供まで発展させねばならないと存じます。しかしながら、国公私立大学図書館協力委員会と日本複写権センターとの間には、公正使用の適用範囲等の解釈をめぐって見解に相違があります。現状は、国公私が、昨年3月ガイドラインA案を複写権センターに提示し、今年の2月に回答をもらい、その対応を検討しているところです。今回は、大学図書館が主張していることと今後の方向性についてお話できればと存じます。
4.図書館見学
5.参加申込書送付先
当日午前中に「2000年度東地区部会総会」(別紙)が開催されます。参加申込書は、地区部会総会及び研究会共用の申込書となっております。期日までに必ずご返送ください。
東地区部会総会・第1回研究会参加申込書、委任状、提出議題・承合事項の送付先
〒157−8511 東京都世田谷区成城6−1−20
成城大学図書館 気付 私立大学図書館協会東地区部会事務局
TEL:03−3482−1181(内線598)
FAX:03−3482−7221
6.連絡先
(1)東地区部会総会及び第1回研究会に関するお問い合わせ
〒157-8511 東京都世田谷区成城6−1−20
成城大学図書館 (東地区部会長校) 気付 私立大学図書館協会東地区部会事務局
TEL:03−3482−1181(内線598)
FAX:03−3482−7221
(2)第1回研究会に関するお問い合わせ
〒340-0042 埼玉県草加市学園町1−1
獨協大学図書館 (研究部担当理事校)
TEL:0489−46−1696 担当:吉川
FAX:0489−43−1963
著作権に関する講演会のお知らせ
2000年5月8日
部会総会の午後に開く第1回研究会は、例年研究分科会の発表を行っていましたが、本年は著作権に関する講演を行います。
大学図書館の館内複写業務、相互協力の複写依頼業務など複写は、現在の大学図書館では、欠くことのできない業務です。著作権法でも第31条で一定の制限付ながら、図書館(大学図書館を含む)においては著作権者の許諾を得ることなく複写ができることが規定されています。
しかしながら、近年の複写機の急増、なかでもコイン式複写機の急増は、法の想定していなかったような状態を招いております。音楽著作権や電子媒体の著作権などのように、権利者との間の何らかの形の契約が必要であるとの主張がなされるようになっています。
この図書館の複写が複写権を免れる具体的な条件について、複写権センターと大学図書館を代表した国公私立大学図書館協力委員会とが、何年にも渡って交渉を重ねてきました。
この経緯については、昨年12月に開催された研究部主催の第2回研究会でご報告いただきました。それ以後の交渉は不調に終わっていますが、今回の講演会は、複写権センターとの交渉の争点や今後の見通しなど、大学図書館が解決を迫られている問題についてであります。
一方、学術研究のグローバル化にともない、著作権問題においてもまた、グローバルな対応を迫られるようになっています。日本で欧米の学術論文をコピーし、同時に欧米でも日本の学術論文をコピーする。こういった著作権処理への対応から、日本の多くの学協会から権利委託を受けている学術著作権協会は、昨年12月、アメリカのCCC(Copyright
Clearance Center)との間で相互に代理権を持つ双務協定を締結しました。CCC管理著作物は84万タイトルを越えており、大学図書館への影響は複写権センターよりも大きいと予想されます。
さらに複写権センターでは図書館内だけでなく、事業所全体(大学全体)の中での複写を協議対象としているとも考えられ、この問題はより広く大学全体の場での対応が必要であるように思われます。
これらの点から、特に館長・事務長など管理者の方に、ぜひご出席いただき、この問題の理解を深めて頂ければありがたいと思います。
この会を開催することに致しました趣旨をご理解いただき、ふるってご参加下さるようお願いいたします。